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NHK公開セミナー 対談「坂の上の雲」を語る

NHK公開セミナー スペシャルドラマ「坂の上の雲」
本日は高山市で催されました『NHK公開セミナー スペシャルドラマ坂の上の雲 ~ 対談「坂の上の雲」を語る ~』を見学してきました。

高山市は2005年2月1日に旧高山市と周辺9町村で合併され、2010年を迎えたその5周年事業イベントの一環として、高山市にゆかりのある人物広瀬武夫を紹介し、殊にNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」の放送で広瀬武夫役を演じた藤本隆宏さんと、NHKの藤澤チーフプロデューサーを招いて、本日の公演と相成ったのでした。

「坂の上の雲」ファンの私としては、このようなイベントを見過ごすわけもなく、高山市民でも、ましては岐阜県民でもないのに応募してしまいましたが、見事入場券が届いたので高山市まで足を運びました。

名古屋から高山市までは随分距離はありますが、今回は旅費を抑えて敢えて高速バスにて高山まで向かい8時30分出発し11時過ぎに高山駅に到着しました。 ↓

JR高山駅
セミナーの開演は12時30分からですが、

その前に、城山公園にあります「広瀬武夫銅像」にご挨拶。 ↓

広瀬武夫銅像
それと、ちょっとだけ市内観光をして、

高山
↑ 古い町並

中橋
↑ 中橋

高山陣屋
↑ 高山陣屋

その後、高山市民文化会館へ ↓

高山市民文化会館
12時半を前に既に開場待ちの行列ができていました。 ↓

行列
入場が始まり、運良く最前列の席をゲット! ↓

IMG_2228
さて、ここからは写真撮影禁止となりますので、対談のコメントをまとめてみます。

スペシャルドラマ「坂の上の雲」のロケエピソード

  • 秋山家を思いきりボロボロの家にしてみた。後でご子孫の方に怒られるかと思ったが、逆に「よく描いてくれた」とお褒めの言葉を頂いた
  • 秋山真之と広瀬武夫のカッター競争のシーンで、カッターを漕いでいたのは実際の自衛隊の方だった
  • それぞれのキャストの方のお髭は本物のこと。特にロシアロケのような寒い地域で行う場合は付け髭が凍って取れなくなる恐れがあるので本物の髭だそうです
  • あと、海でのシーンも付け髭が落ちる恐れがあるので、こちらも本物とのこと
  • 撮影は断片的に収録しているので、特に役者さんには髪の長さを変えないようにとの指示を出していた。にもかかわらずある大物の役者さんが、髪を切ってしまい、第2部のシーンではちぐはぐなシーンがあるとのこと。その大物の役者さんとはT.Nさんです。
  • ロシアロケでは初めはロシアの役者さんも乗り気ではなかったが、撮影の機材や映像のこだわりを見て真剣になったとのこと
  • 広瀬武夫が恋敵ボリスを柔道の一本背負いで投げるシーンについて、初めは大男が来るという話だったのだが、実際には藤本さんより体が細い役者さん(アルチョム・グルゴーニエフ)だったので、拍子抜けしたとの事
  • アリアズナ役のマリーナ・アンドレイエヴナさんが、藤本さん演じる広瀬武夫と別れるシーンで、彼女が涙を溜めるが一向に流そうとしないので、スタッフが涙を流してくださいと指摘したら、彼女曰く「ロシア貴族の女性とは人前では決して涙を流さないものなの」と言い返され、彼女の演技の拘りに感服したとのこと
  • 広瀬武夫が褌一丁で記念写真を撮るシーンで、実在の広瀬武夫の写真はブリーフ一枚であったが、ここは敢えて大和魂の褌にこだわったとのこと

藤本隆宏さんのコメント
  • 大河ドラマを見て、特に戦国武将の加藤清正に憧れていたとのこと
  • 広瀬武夫の配役が決まった時に、広瀬武夫の人物像を知るためにゆかりの地を巡った。高山市にも来ていた。広瀬武夫がロシアに興味を抱いたのは、高山市という雪国で育った彼の故郷への思いだったのかもしれないと感じたとのこと
  • 広瀬武夫を演じるなら「しっかりせんといかん」と、多くの方(特に50歳以上の年配の方)から、会うたびに叱咤激励された
  • 役者とは歴史を演じ伝えてゆくことが使命であると思っている
  • 撮影はとても間が空いたりして、「次は三ヶ月後に」とも言われたりしたが、それはそれでオリンピック選手が4年に1度の大きな大会の、その一瞬にかける集中力と同じで、コンディションを調整するのはスポーツ選手も役者も同じである


と、元オリンピック選手としてのそのお言葉は、とても印象深いものがありました。

生で初めて拝見しました藤本さん、ドラマで見るよりも数倍もハンサムでした。背が高く、がっしりしていながら、それでいてとても穏やかで、そしてとても優しい口調のジェントルマンでした。

私、藤本さんの大ファンになりました。

講演「坂の上の雲で司馬遼太郎が書きたかったこと」

「坂の上の雲」で司馬遼太郎が書きたかったこと
本日は、NHKカルチャーの秋のおすすめ講座
NHKスペシャルドラマ 司馬遼太郎「坂の上の雲」放送開始 特別企画
『「坂の上の雲」で司馬遼太郎が書きたかったこと』の講演に出かけました。

講師は文芸評論家の松本健一先生(麗澤大学教授)

まずは講演の冒頭で、今年生誕100周年を迎える太宰治のお話をされ、では太宰治と司馬遼太郎の明確な違いは何かということで、太宰は近代小説の代表であるのに対して、司馬は国民文学の代表者であるということだそうです。

(文学の事はよくわかりません・・・)

国民文学とはその時代の国民性・民族性がよく表された特有の文学のことであり、その国民作家と呼ばれる代表は明治の文豪夏目漱石、『宮本武蔵』の吉川栄治、そして司馬遼太郎が挙げられます。

その司馬遼太郎の代表作『坂の上の雲』は、明治時代の日露戦争を描いた小説であり、「日露戦争は(明治)国民の戦い」であったことを訴えた点で国民文学と呼ばれるようです。

もう一つは、太宰治の『人間失格』に代表されるような「私を見て欲しい!」という物ではなく、(私はダメだが)歴史上にはこんな素晴らしい人物がいた、その「彼を見て欲しい!」というのが司馬遼太郎の特徴だそうです。

これを、He’s story(ヒズストーリ)と言い、捩って司馬のヒストリー(歴史)と呼ぶそうです。

次の特徴がナンバー2論。(又はナンバー3)

司馬遼太郎は当時誰もが当然の事として思っていた史実に旋風を起します。例えば明治維新の功績は木戸孝允、西郷隆盛、大久保利通という「維新の三傑」が定説であったのに対して、そこに無名の志士坂本龍馬を登場させます。
竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)

また新撰組と言えば近藤勇の新撰組と言われたところに副長の土方歳三を登場させ彼らの活躍を見事に描きます。
燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)

当時は坂本龍馬、土方歳三は全く無名の人物でしたが、これにより歴史の価値観が大きく変わることになります。

そして「坂の上の雲」では、当時は日露戦争は明治天皇の御威光で勝てた戦争と思われた事に対して、秋山兄弟という一国民を登場させることで、一人一人が歯車を廻す力が大きな歯車を動かした、すなわち国民の力で勝った戦争であることを訴えのでした。
坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)


さらには、司馬遼太郎のリアリズムの追及。

歴史の大事は、ロマンチストによって動くのではなく、現実をあるがままに捉えた者が大事をなしているという事実。その代表が坂本龍馬であり福沢諭吉であるということ。

「坂の上の雲」でも、秋山好古の機関銃の導入、秋山真之の丁字戦法、児玉源太郎の二八サンチ砲の導入など、状況を踏まえた上で彼らがとった作戦(行動)を合理的な精神として大きく湛えます。

一方で、乃木希典に対しては、仁と義の精神のみで戦う愚かなロマンチストとして批判し、「乃木愚将論」を展開させます。また乃木は国民の為に戦ったのではなく明治天皇の為に戦ったのであるとし、それでは、上述で記した国民の力で勝った戦争の舞台には相応しくない人物であると司馬は排除するのでした。

「乃木愚将論」の賛否が問われる『坂の上の雲』ですが、ここで気付かなければならないのは、司馬は『坂の上の雲』で明治天皇を登場させていません。

『坂の上の雲』を国民の力で勝った戦争であると完成させる為に、司馬は当時は誰もが信じた明治天皇の御威光を排除し、乃木希典を愚将化させることで、秋山兄弟や児玉源太郎のリアリズム(合理的な精神)を引き立たせたということです。

『坂の上の雲』で夏目漱石の登場が少ないのも、後の『こころ』で乃木の自殺をを賞賛した夏目を登場させることは不味かったのかもしれません。

さて、正岡子規です。

司馬は正岡子規の現実をあるがままに見る「写生」の考えを「リアリズム」に重ね合わせます。『坂の上の雲』での子規の役割は「リアリズム」の象徴ということになります。

ちなみに、誰もが知っている子規の代表句「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」。この句がなぜ良句なのか現在の人たちには理解し難いかもしれませんが、日本の和歌の歴史において、「柿」などというものに美を感じて詠んだ者は一人もいませんでした。

万葉集で一番よく謳われるものは「萩」で、続いて「梅」だそうです。昔の人は、今でこそ日本人の心と言われる目の前にある「桜」などにも見向きもせず、ひたすらに知らない土地の憧れのものに美を追求します。「萩」は奥州、「梅」は中国大陸という平安人にとっては未知の土地の憧れを意味したものです。

そこに正岡子規が登場し、もっと目の前のある美に気付くべきだという「俳句革新」を起させ、先ほどの「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」というのは、当時はとても画期的な意味をなしたのでした。

この正岡子規の「写生」の精神こそが、司馬遼太郎の「リアリズム」の起点となっているのでしょう。

とまあ、大雑把ではありますが講演の内容を記してみました。
(ところどころ私見も混入しており、あくまでも正確ではありませんのでご了承下さい。)

今回の講演は目からウロコが2、3枚落ちるほど為になるお話でした。

講演「司馬遼太郎ドラマへの挑戦」

司馬遼太郎ドラマへの挑戦
本日は、NHKカルチャーの秋のおすすめ講座
NHKスペシャルドラマ 司馬遼太郎「坂の上の雲」放送開始 特別企画
「司馬遼太郎ドラマへの挑戦」
の講演に出席しました。

講演のゲストとして、スペシャルドラマ「坂の上の雲」の主人公・秋山真之役の本木雅弘さんと、NHKエグゼクティブプロデューサー・西村与志木氏がお見えになりました。

なお、講演を聞きに来られた方の8割程が女性で、どちらかというと、モッくんのファンクラブの集いといった感じで、男性には肩身の狭い雰囲気でしたね。

開演に先立ち、NHKの方から諸注意があり、「公演中の写真撮影及び講演後のサインを求める行為を固く禁じます」と述べられます。実は、密に伝記「秋山真之」を持って来ていまして、後でこの本にお二方のサインを貰おうと計画をしていたのですが、初っ端から計画が水泡に帰してしまいました・・・。

まあ仕方ないか思っていたのですが、その後で、「ただ、本木さんが挨拶を終えて着座するまでの間なら写真撮影はOKです。」というサプライズがあり、本木さんが登場するやいなや、皆一斉にカメラのフラッシュで、いや本当に凄かったです。(私もその一人ですが・・・)

guest (写真はわざとぼかしています)

まず講演の冒頭で本木さんから、「皆さんの中で『坂の上の雲』を完読された方はいらっしゃいますか?」とのご質問があり、なんと150人の来場者の中で挙手したのは僅か1割ほど。(うーん、ますます本木さんのファンクラブの様相・・・)

さて講演ですが、内容はドラマ「坂の上の雲」のメーキングドラマを見ながら、西村EPと本木さんが交互にエピソードを話されるという形式で行われました。

その中で印象に残ったのが、

  • ドラマの8割から9割はロケ地で撮影されたそうです。
  • 明治時代のドラマということもあり、ドラマの時代考証を徹底的に拘り、実際に明治時代の石を探し求めたら熊本の三角西港がロケ地に決定した。
  • 秋山真之が上京し新橋駅のシーンは今まで明治村で撮影されたと思っていましたが、実は上海で撮影されていたとか

西村EPは、「スペシャルドラマ「坂の上の雲」の主人公は秋山真之です。秋山真之を一人の天才として捉えるのではなく、その道々で悩みながら悩みながら成長して行く姿を視聴者に見ていただきたい。この姿はきっと皆さんにも共感されることと思います。」と、

「坂の上の雲」は決して明治時代のお話ではなく、現代の私たちにも通じるものであるということを強調されていました。

さらには、未公開のシーンも紹介され、特に西村EPのおすすめのシーンとして、秋山真之が兄好古に海軍の道に進みたいと訴えるシーンがありましたが、ここで初めて渡辺謙さんの語りが紹介されたました。流石に渡辺謙さんの語りはドラマを一層引き締めていましたね。

これからのロケはいよいよクライマックスに入り、来年の5月には日本海海戦のシーンを撮影します。そこで本木さんは秋山真之をどのように演じるかをまだ悩んでいると仰られていました。

最後に質問コーナーが用意されたのですが、そこで私も思いきって挙手しました。
先ほどの本木さんのコメントが気にもかかっていましたので、

「私は名古屋に住んではいますが、実家は愛媛です。そして(秋山兄弟同様に)伊予水軍の末裔でもあります。私はこの「坂の上の雲」に伊予水軍の誇りを感じています。西村氏が先ほどおすすめのシーンとして紹介された中にも、秋山好古が真之に向って言うセリフ「おまえ、秋山家の先祖が伊予水軍の末裔であることを知っているか」というがございましたが、あの言葉こそが伊予水軍の末裔である私たちの想いです。本木さんには是非とも(日本海海戦で)伊予水軍の末裔の代表として演じていただけることをお願いします。」


と質問をせずに、緊張しながらも私の熱き想いを語ってしまいました。

ちょっとやってしまったかなという反省はありますが、それでも本木さんはちゃんと目を逸らさずに聞いてくださいました。とても嬉しかったです。

最後に余談ですが、ドラマ「坂の上の雲」は今年の11月29日(日)からスタートして本年は1話から5話までを、来年は1話から9話まで、そして再来年は1話から13話までと、「坂の上の雲」を三段構えで一挙に放送しますと仰っていました。(笑)

さて、ここで気になるのが「龍馬伝」、「お江」の放送回数も、「天地人」同様に放送回数がカットされるということになるのでしょうか。気になりますね。
(本当はこれを質問する予定でしたが時間がなくてできませんでした・・・)


スズケン市民講座「坂の上の雲への挑戦」

司馬遼太郎が描いた明治という時代
スズケン市民講座「坂の上の雲への挑戦」

NHKカルチャーの秋のおすすめ講座で、『NHK秋のスペシャルドラマ関連講座「司馬遼太郎が描いた明治という時代」』が、各地で催されます。

なんと名古屋では、10月10日(土)に、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」の主人公・秋山真之役の本木雅弘さんと、NHKエグゼクティブプロデューサー・西村与志木氏による講演が行われ、番組制作にまつわるエピソードなどをお聞きすることができます。

さらには一部映像も公開されるとのこと。

「坂の上の雲」ファンとして、さっそく応募しました。

今から楽しみです。

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